受験生の皆さんへ

講座紹介

 応用言語学講座は、日本語教育の実践に実証的な基盤を与えるため、日本語の実態を科学的に分析する方法論の習得を目指しています。日本言語文化専攻には日本語教育、教授法を習得するための充実した授業科目が設定されていますが、本講座ではそれらの実践的な知識の根幹をなす言語研究の手法の習得を目的としており、本講座で開講されている授業科目はいずれもその目的に沿うものです。将来日本語教師を目指す皆さんは、本講座に入学すれば日本語分析の方法論と日本語教育の専門的知識を同時に習得することが出来るでしょう。

 学生数は各学年1~4名で、学生の研究テーマも統語論、意味論、 語用論、言語習得論、社会言語学と多岐にわたっています。また、留学生の多くは母語の強みを生かして日本語と母語との比較研究を行っています。学生たちは皆、授業や教員による研究指導の他に、他講座の友人も含めて学生同士で定期的に研究会を開くなど、切磋琢磨しあいながら研究に取り組んでいます。

 日本語教師を目指す上で教育の実践的な知識だけでは飽き足らない方、具体的な様々な研究の手法を身につけたい方、日本語と母語の比較研究を目指している留学生の方、ぜひ応用言語学講座の門をたたいてください。

講座からのメッセージ

 大学院に入学する以上、あなたには研究者になるための心構えがなければなりません。特に、博士前期課程の2年間はあっという間に過ぎてしまいます。その間、所定の単位を取得し、同時に研究テーマを決め、そのテーマに沿った勉強にも多くの時間を費やさなければなりません。当然ながら研究に試行錯誤は付き物で、皆さんの先輩たちの中にも、テーマが絞りきれず悩んだり、テーマを変更したりする方が少なくありませんでした。成果が得られないまま、時間だけが非情に過ぎていくという現実も経験されるでしょう。でも、それは学生であるか教員であるかに関わらず、研究者が誰でも通らざるを得ない道なのです。

 私たち教員はそういう現実を目の当たりにしても、あきらめず自分の研究に食らいついていく強い探究心と精神力のあるあなたと出会いたいと思っています。研究に関する大きな夢とバイタリティーのある方なら、私たちはどこまでも喜んでお付き合いいたします。